世田谷区用賀 糖尿病、甲状腺(内分泌)内科 たてきクリニック
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糖尿病の知識
糖尿病について解りやすくご説明いたします。

糖尿病とは?

血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高くなるのが糖尿病です。
食後は糖質(炭水化物)の消化・吸収によって誰でも血糖値は上昇しますが、膵臓から出るインスリンというホルモンの働きで過度の上昇は抑えられ、また時間がたつと血糖値も正常化します。糖尿病の患者さんはインスリンの分泌量が少なかったり、インスリンの働きが悪かったりするので高血糖が持続します。

高血糖をそのままにすると様々な合併症(余病)が出てきます。
網膜症(失明の原因の第一位)や白内障などの目の異常、手足のしびれや自律神経失調(起立性低血圧による立ちくらみ、動悸など心拍の異常、発汗障害、胃のもたれや便通異常、排尿困難、インポテンス)などの神経障害、腎機能障害(人工透析の導入の原因の第一位)などが糖尿病特有の合併症です。

また高血糖は動脈硬化も進めますので、脳梗塞や心筋梗塞・狭心症の発症率も高まってしまいます。下肢の血流障害や易感染性、感覚の低下は足の壊疽も招きます。問題なのはこれらの合併症や動脈硬化が、自覚症状のないまま進行する事です。

食事をはじめとしたライフスタイルの変化やストレスの増加もあいまって、現代では予備軍も含めますと日本人の10人に1人は糖尿病といわれています。

しかし検診などでせっかく異常に気づいても、病院に通うのが面倒くさい、食べ物などの制限が多い、などの理由から放置されている方もかなりいらっしゃるのではないでしょうか。糖尿病についての様々な誤解や偏見もいまだに見受けられます。どうか当院のホームページをきっかけに、まず糖尿病について正しい知識をお持ち下さい。

インスリンの働きについて

血液中のブドウ糖を財布の中のお金と考えてください。

インスリンの働きにより血液中のブドウ糖は筋肉を動かすエネルギーとして使われたり(お金の消費)、脂肪や肝臓、筋肉などに蓄えられたり(お金の貯蓄)する結果、血液という財布の中では減少します。

ところが糖尿病患者さんのように通行手形であるインスリンの量や作用が足りない場合は、デパートやスーパーに入って買い物が出来ない(お金を消費できない)、また銀行や郵便局にも入れない(お金を貯蓄できない)ため、財布の中のお金は一向に減りません(高血糖の持続)。お金は手元にあればありがたいものですが、ブドウ糖が血液中にたくさんあっても、動脈硬化を進めたり合併症を招いたりするので、ちっとも有難くありません。